「走らないと遅刻しちゃうよ?」
突然話しかけてきた少女の存在を横目で確認すると、カオルは言った。 「間に合っている」 「え?」 「新聞も布団もアンケートも宗教もモデルも全部お断りだ」 「え、何? 何のこと?」
ルナに誤解を解く暇も与えず、塀を飛び越えてしまうカオルであった。